組み立て体操(組体操)の思い出

組み立て体操(組体操)の話

体育祭に向けての組み立て体操

先日、母校である菟原小学校が廃校になり廃校式が行われた。過去たくさんの生徒が卒業した学校だったが、終わりに立ち会った人は用意された駐車場の半分程度だった。途中で校舎が建て替えられ、学校の姿も変わっていたので思い入れのある人が少なかったのだろう。それでもこの機会に地元に帰ってくる人もいるだろうから同窓会をしようという話になった。久しぶりに集まった。8年ぶりくらいか。一クラス22人のうち、16人が集まったので集まりはよい。男子のほぼ全てが地元に戻ってきていて、消防団で頻繁に会うので懐かしさはない。女子は遠くは大分から来てくれた。会場は小学校近くの村の集会場を借りることになった。

小学校の頃の先生にも声をかけた。2学年ほどお世話になった先生が二人来てくれた。ビデオデッキと小学生当時に撮りためたテープも持ってきてくれたのでテレビを用意して、お弁当を食べながら皆で見ることになった。お酒もお菓子も沢山用意した。ビデオテープなので、アップ画像は顔を判別できるがそれ以外はしばらく考えないと誰か分からない。それでも声ははっきりと分かる。声だけは今とは変わっているけど本質の部分は変わっていない。

懐かしいビデオを見ていると、当時の大運動会に向けて組み立て体操の練習をしている姿が映っていた。板張りの体育館で、皆裸足で半袖、短パンだ。周りに安全マットなども見当たらず、先生が近くで誰かが崩れてもすぐに助けに行けるように絶えず声を掛けながら構えている。皆、小学生の自分に見入っている。まるでサーカスの練習を見ているようだ。当時自分たちがやっていたことが信じられない。別の誰かの練習をみているような気分になる。とにかく緊張感がすごいのだ。誰かの肩のうえにだれかが乗っている。そんな非日常の事を絶えず淡々と繰り返している。上手くバランスが取れずに崩れそうになるときは思わず画面に向かって声がです。「おお〜」上手くいった時は拍手してします。

「今はこんなこと出来ひんのやで」先生が言う。

「おまえらあの頃はよかった。こんな体験いまの子は出来ひんで」先生が言う。

確かに今となっては何かとてつもなく悪い気がしてくる。誰かが

「ようこんなことやったな~」と誇らしげにいう。確かに見ていると一つ大きな山を越えたような達成感がよみがえってきた。

 

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